2009.07.10

■7月某日 解散を先延ばしにして何が何でも、と悲願のG8サミットに出席した麻生総理。しかし念願のサミットデビューにもかかわらず成果はほとんどゼロ。大国・中国はウイグル自治区の暴動対策で参加じたいをとりやめたのだから、サミットそのものに期待を持っていないことが証明される形となった。外務省はオバマ大統領との10分程度の懇談を日米首脳会談と取り繕ったものの、形式だけで具体的な会談内容もなし。日露会談においても北方領土問題に関する進展もいっさいなし。メドベージェフ大統領の方がはるかにしたたかな外交を展開した。英国、フランス、ドイツ、カナダには無視された。総理就任時点で、「外交に強い麻生」と持ち上げたマスメディアは総懺悔すべし、である。会場となったイタリア中部のラクイラは4月の地震による被災地。他の出席者はダーク系のスーツ姿なのに、麻生総理一人だけが白っぽいスーツ姿で浮いていた。この人の神経はどうなっているのか。側近に的確なアドバイスする人物すらいないのだろう。
 この総理の空気が読めない神経に対してはもはや敬服するしかない。空気が読めないといえば、東国原知事も同種のタイプのようだ。宮崎県のセールスマンとしての貢献度には多大なものがあったが、県政レベルでの行政手腕はほとんど発揮していないのが現実。にもかかわらず、支持率ガ9割を超えるという異常な人気に東国原知事も勘違いしてしまったのだろう。そもそも東国原知事の誕生は、前知事が不祥事で逮捕されるという不測の事態が追い風になったための当選だった。宮崎県の歴代の知事はそろって官僚タイプだった。長い間、ヤル気もなければ政治的リーダーシップもない人物が知事職を務めてきた。その意味でいえば、宮崎県民の政治意識はかなり低かった。その反動もあって、東国原知事の異常人気につながったといえる。宮崎県の中学・高校を卒業した筆者が言うのだから間違いないし、この差別的言い方にも問題はあるまい。
 自民党・古賀誠選対本部長のフトコロに飛び込む形の駆け引きで国政への転身を狙う東国原知事に比べると、大阪府知事の橋下氏の方がはるかに賢明なやり方といえる。地方分権に対しては民主党の方が前向きだと評価しつつ、自民党の譲歩を引き出しという橋下戦略の方がよほど効果的ではないのか。仮に宮崎県民の圧倒的な反対を押し切って次の衆議院選挙で当選しても、総理になれる保証は限りなくゼロである。政治家として、いったい何をやろうというのかよくわからない。単なる芸人魂で目立ちたいだけなのではないかと勘ぐりたくなる。宮崎県庁内においてすら役人にいいように手玉に取られているのに、したたかな霞ヶ関の官僚と本気で闘えるはずがない。顔を洗って出直せ!だ。
 それはともかく、東京都議選の最終的な世論調査の結果が入った。信頼すべき官邸筋の情報だ。それによると、自民党は39(+-2)、公明党21(+―1)、民主党53(+―2,3)共産党11(+-1)その他3(+―1)というところで、民主党の第一党は確定的で、自民・公明の与党は過半数の64議席にも届かないということになる。あくまでも事前の世論調査ではあるが、麻生総理退陣論が激しくなり、総裁選前倒し論が浮上するだろう。もはや、森喜朗らに解散権すら封じ込められた麻生としては絶体絶命のピンチである。野党側は麻生総理に対する不信任案を堤出して自民・公明に否決させることで、あくまでも麻生政権での総選挙を狙う作戦と見られる。
 最後になったが、平岡正明氏が脳梗塞でなくなった。この場を借りて合掌しておきたい。


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2009.07.06

■7月某日 前から楽しみにしていた嘉手納基地に自由に入れる7月4日がやってきた。その日だけは、身分証明書を出さなくても二箇所のゲートが開放されて嘉手納基地内のイベント会場に自由に入れるのだ。嘉手納基地に入ったのは今回が二回目。前回は、この基地の中で米軍兵士の子供たちのための学校で日本文化を教えている日本人教師の紹介だった。その時はゲート入り口で免許証を提示したが、受け付けに立っていたガードマンに米軍の持つブラックリストらしきものでチェックされた。結局、無事にゲートを通過できたものの、基地内ではかなり制限された区域しか見学できず、米兵たちが利用するレストラン、コンビニ、喫茶室、ゲームセンターなどを中心に見て歩いた。紹介者のおかげで、学校の教室の中も見られたが、カンジンの軍用機などは遠めに眺めるしかなかった。
 その時が初めての見学だったので、基地内には二車線ある広々とした大通りがつくられており、その周りには芝生が敷きつめられた家族用の住宅が点在していたのが印象的だった。道路もアメリカ式の左側通行で、ここは紛れもなくアメリカ合衆国に所属する特別区の軍事基地である事を否が応でも実感させられた。そこには、フェンスの外から見ても分からない、日本国の中に厳然と存在する米国の地方都市そのものの風景があった。
 年に一度の今回のイベントの名称は『嘉手納・アメリカンフェスト』。軍用機が15、16機くらい展示されており、その周辺では日本のお祭りと同じような屋台が並び、ロック演奏のための音響設備とステージが作られていた。入場者数は見当もつかないほど多くの日本人や外人の家族連れの姿があった。やはり軍用機の中で一番人気はレーダーに探知されないというステルス戦闘機・F22だった。他の戦闘機や輸送機などは機内だけでなくコックピットの中まで見学できたが、このF22だけは機体に近づかないようにロープで囲まれており、パイロットらしき4人の軍人たちがガードしていた。日本の自衛隊がノドから手が出るほど欲しがっている戦闘機だが、米国オバマ大統領は軍事費予算削減を理由に生産中止を決め、日本の自衛隊には売らない事を宣言している。下手に日本に売ったら、米国の持つ最高軍事機密が流出することを危惧しているのだろう。
 基地内で見学をしていると、東京時代に『噂の真相』表紙4のレギュラー広告でお世話になったビレッジセンターの中村満社長(現在は「紅蓮」などの小説を筆名・村中豊として書いている作家)から携帯に電話。「評論家の平岡正明氏が危篤状態」との知らせ。中村氏からの突然の電話にも内容にもビックリだったが、かつて三バカ大将といわれた異色の革命派ゲバリスト・竹中労、大田竜に次いで三人目ということになる。そういえば、この前日にも、元ウワシン・スタッフのI嬢から、「船戸与一(直木賞作家)さんに肺ガンが発見され、末期であと一年の余命といわれたそうです」との連絡も入った。沖縄でのんびりしている間にも、時代は確実に流れていることを痛感する。
 少しいいこともあった。静岡県知事選で反自民・民主党など野党推薦の川勝平太氏が当選したことだ。自民党もいよいよ土壇場だ。同じ日に開票された那覇市議選でも筆者が個人的に応援した野党系候補7人の全員が当選。投票率の低さで与野党逆転とまではいかなかったのは残念だが、政権交代の流れは地方選にまで確実に波及しつつあるようだ。もはや時代に取り残された自民党利権政治よりも、既成概念にとらわれない若手の台頭と発想で新時代の夜明けに期待するというのも、これまた時代の流れということだろう。

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2009.07.03

■7月某日 沖縄では那覇市議会選挙の真っ最中。投票日は5日である。この日は静岡県知事選の投票日でもある。一方、東京都議会選挙も告示された。こちらは12日が投票日である。小選挙区制度のもとで、ようやく政権交代、二大政党制への時代が到来しようとしている局面だけに、こうした地方選挙が国政選挙へ直接影響することも避けられない情勢だ。それにしても、麻生総理の迷走ぶりは、政権末期に相応しい症状を呈している。内閣改造、党役員人事の刷新が取り沙汰されていたが、結局のところ、経済財政大臣に林芳正、沖縄担当大臣に林幹雄という兼任大臣を解消するだけの最小限の人事にとどまった。
 例によって麻生総理は水面下での動きがあった事を否定し、最大派閥・町村派の影のドン・森喜朗らとの力関係で人事権すら封じ込められ、最側近の菅義偉や安倍晋三らの役員人事による党イメージ刷新の狙いは消滅してしまった。政権を放り出して今頃になってしゃしゃり出て来て麻生に提言する安倍元総理の厚顔ぶりもすごいが、麻生総理にあれこれ入れ知恵する菅選対副本部長の腰砕けぶりも相当なものだ。菅が力説していた世襲候補制限は今や完全に雲散霧消。しかし、何よりも情けないのは、「解散は私が決める」と豪語してきた麻生総理にリーダーとしての決断力も権限もないことが判明したことだ。東国原知事にいいように手玉に取られているのも、溺れる者は藁をもすがるという証明だろう。民主党・鳩山由紀夫代表の政治資金の虚偽記載が発覚した事で、自民党は千載一隅の巻き返のチャンスとばかり勢いづいているが、これも天に唾する行為でしかない。与謝野馨財務大臣の商品先物取引会社からの迂回献金や、二階経済産業大臣の西松建設迂回献金の方がよほど悪質ではないのか。しかし、こうした足の引っ張り合いよりも、次の総選挙で「政治とカネ」に関する党の方針をマニフェストとして盛り込んで、国民の判断を仰ぐことが一番大事ではないのか。
 しかしそれにしても、これまでの長年の癒着・馴れ合い関係があるとはいえ、メディアの政府・自民党びいきもここまでくると、政権交代によって記者クラブの既得権益を失うことの恐怖心があるためではないかと勘ぐるしかない。民主党は閉鎖的で権益化している記者クラブ民を広く公開する方針を打ち出している。民主党中心の政権になれば、各省庁の局長クラスの辞表提出を求められる霞ヶ関ともども反・民主党陣営の総力戦のつもりなのか。しかし、それでも、国民の大半は米国同様に日本の政治にもチェンジを求めている。その空気が読めないようでは、メディアとしての社会的認識の欠如である。メディアはデタラメの極致といえる霞ヶ関の改革はどうすべきだと思っているのか、国民に提示すべきである。霞ヶ関にオンブにダッコの自民党政権では、それは絶対的に不可能であることも、広く国民に知らしむべきである。東国原知事はそう思わないのか。
 気分を変えて、沖縄を舞台にした,長澤まさみ主演の『群青』をCINEMA Qで鑑賞。沖縄の自然や人情、人間関係はそれなりに描いていたドラマだったが、結末も含めてイマイチ不満の残る映画だった。観光映画ならOKだが。これも、きっ麻生総理のせいだ(苦笑)。ならば、と琉球ゴルフ倶楽部でラウンドするも、56,51の107。単純なミスショットがなければ、100は軽く切るはずなのに、イマイチうまくいかない。これも麻生総理を見てストレスがたまっているせいに違いない!(笑)。最後くらいは総理としての決断力を発揮して、早いとこ解散して総選挙で民意を問うべし!

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2009.06.29

■6月某日 沖縄は梅雨明け宣言。ダムの貯水率は7割に達したとのことだが、梅雨入りが10日ほど遅れた上に雨が少なかったという印象だ。まもなく太陽がジリジリと暑い夏がやってくる。それでも、沖縄は本島を含めたくさんの島から成り立っているので、海からの風の通り途。沖縄本島も太平洋側から東シナ海に吹き抜ける風が島の上空を通過するので、亜熱帯の夏でも意外にすごしやすい。むろん、湿気の高さはあるが、東京のコンクリート・ジャングルの照り返しや空調設備から吐き出される熱気の不快感に比べれば全然マシだ。
 とはいえ、東京には日本の富が一極化し、それなりに豊かな生活を甘受できる人々も多いが、沖縄は全国的に所得も最低ランクで、失業率は日本一高い。ならば、政府は沖縄に太陽光パネルや風力発電の設備を導入して、県民の生活向上のためにエコ投資したらどうか。沖縄は海からの風も太陽光も有り余るほどあるのだから、国策として沖縄をエコのモデルケースの島にしたらどうか。ヘドロの土砂で泡瀬干潟を埋め立てるなどという愚策を国家事業としてやるくらいなら、その予算500億円だかの投資を太陽光パネルや風力発電に回すほうがよほど沖縄県民にとっても経済効果も実利もある話ではないのか。ま、自民党と霞ヶ関の発想じゃ絶対に実現できないだろうから、民主党はぜひ沖縄マニフェストに入れたらどうか。普天間基地の国外・海外移転と日米地位協定の抜本的改正とともに、である。
 鉄道のない沖縄は完全な車社会だが、若い層はだいたいが値段が手ごろな軽自動車に乗っている。ハイブリットのエコカーを買えば減税や特典があるといわれても、経済的に余裕のある一部の人たちだけの話だ。定額給付金や15兆円補正予算のような無駄な税金をバラ撒くくらいなら、太陽光パネルやエコカーを公的資金で購入する方がいいはずだ。世界的な不景気で青色吐息のトヨタも儲かるし、前の経団連会長の会社だから、自民党の政治献金も増えるゾ(笑)。
 ま、半分冗談だが、麻生総理の知恵袋が鳩山邦夫に代わって菅義偉で、選挙向けに党役員や一部閣僚を代えて総選挙に望むようだが、そんな小手先作戦で国民目線の政治なんて出来るわけがない。支持率低下で、二進も三進も行かなくなった自民党が声をかけたのが、東国原宮崎県知事と橋下大阪府知事。どちらも知事としての人気の高さに目をつけたのだろうが、まさに政権末期に相応しいドタバタ劇と言う他はない。メディアはそれよりも麻生政権の下で、3つも4つも大臣を兼任する与謝野馨財務相や佐藤勉総務相という二人のオリエント貿易の迂回献金問題を追及すべし!検察審査会が「不起訴は不当」とした西松建設がらみの迂回献金疑惑における二階経済産業大臣追跡もマジメにやれ!である。それにしても、麻生という人物の人事における人を見る目のなさには呆れる。ま、死に体の自民党に色気を見せる東国原知事も状況がまったく読めていないか、泥舟状態の自民党の救世主きどりで総裁の座を狙っているか、そのどちらかだろう。しかし、道路特定財源の廃止問題でも、自民党道路族みたいな立場を取っていたし、「若者は徴兵制」という右翼的発言もあった。どうせなら元お笑い芸人なのだから「地方分権を嫌がる霞ヶ関をブッつぶすために、最後の自民党総裁としてオレが官僚と刺違える」くらいの分かりやすい「まんま」なギャグを飛ばして欲しかったな。どうせ今の自民党に霞ヶ関改革は絶対的に不可能なのだから。ねえ、わが後輩よ、そう思わないかい(苦笑)。

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2009.06.25

■6月某日 梅雨が明けたような雨のない日が続くが、正式な梅雨明け宣言のない沖縄の天気はまだ中途半端だ。何事も決断力に欠ける麻生総理の優柔不断さと似たような沖縄の天気とでもいおうか。優柔不断な麻生総理のそのせいで、解散総選挙の前に自民党総裁選を前倒しせよという声が自民党内で日々強まっている。沖縄慰霊の日に来賓として出席し、慰霊そのものよりも総選挙を意識した沖縄に対する政策PRの挨拶をしたものの、沖縄訪問は収穫なしの空振り行為に終わったのではないか。麻生総理が心のないうわべの美辞麗句を並べても、沖縄県民はもう騙されないのではないか。外務大臣もやった麻生だが、対米関係で沖縄を何一つよくしたことなどなかったではないか。カンジンの辺野古新基地建設の事も今回は何も語らずじまい。麻生の顔ではこの沖縄だけではなく、総選挙にも当然勝てないだろう。特に、総裁選前倒し論が噴出してきたのは、都議選を戦って自民・公明の与党が過半数を割れば、政権が求心力を失い麻生政権が持たないという見方である。
 仮に総裁選前倒しになれば、舛添要一厚生労働大臣、石原伸晃幹事長代理、小池百合子元防衛相、鳩山邦夫前総務大臣らの立候補が想定されるという。そんな事を誰が言っているのか、まったく定かじゃないが、おそらく選挙イベント報道で視聴率を稼ごうと言う政局大好きの政治評論家や御用政治記者たちの単なる願望なのだろうと推察できる。以前までは総理候補にあげられていた与謝野馨財務相はオリエント貿易からの迂回献金疑惑が発覚し、総理候補どころの話ではなくなった。財務省の代理人で消費税アップ論の急先鋒・与謝野疑惑をメディアは徹底追求すべしである。小沢バッシングで発揮したメディアパワーを結集してやるべし!といっておこう。
 そこへさらに降って湧いたのが、古賀誠選挙対策本部長の東国原宮崎県知事への国政への転進要請。宮崎県内ではいまだに支持率が8割から9割、元お笑い芸人のパワーを自民党がちゃっかりいただこうというわけだ。しかし、東国原知事が全国知事会で決めた地方分権などの方針を自民党の選挙マニフェストに全面的に盛り込み、「自分を総裁候補にする」ことを条件にしたため、さすがの自民党内からもブーイングの声が続出している。結局、この話は実現する可能性は低く、なりふり構わぬ自民党の末期症状をあらわにしただけの茶番劇で終わりそうな雰囲気だ。以前より東国原知事が自民党寄りの民主党嫌いであることは確かだが、古賀誠も何だか地に落ちた、情けない政治家になったね。
 いまさら看板だけ架け替えても、自民党という中味はもはや変わりようがない。霞ヶ関官僚にいいように手玉にとられている自民党に国民目線に立った政治が出来るわけがない。すでに、安倍晋三、福田康夫という二人は自民党議員の圧倒的支持を受けて総理大臣になったものの、途中で自ら政権放棄したではないか。麻生太郎だって自民党最後のエースとして自民党議員に全面的に支持されて総理に選ばれた人物ではなかったのか。忘れるのが早いゾ!結果的に麻生は総理の器ではなかったにせよ、自分たちの見る目のなさを棚に上げて、自己保身のために麻生下しというのも情けなくはないか。山本拓議員よ、君のことだよ。どうせなら、麻生総理と心中するつもりで総選挙を戦うのが、政党人間としての筋じゃないか。と正論をいっても、相手が麻生太郎だから無理強いはしないが(苦笑)。
 ま、何事もブレまくりといわれる麻生総理が、自らの手で解散すると言い張っているのだから、最後くらい花を持たせてやればいい。総理就任以来、筆者もズッと批判してきたので最後くらい麻生頑張れ!心身症になるなよ!と励ましておこう(笑)。

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2009.06.22

■6月某日 麻生政権の支持率が軒並み10%台に低落した。これでは解散総選挙に踏み切れないので満期いっぱいやるつもりだとか、来月5日の静岡県知事選、来月12日の東京都知事選で惨敗すれば麻生下しの声が一挙に噴出するので総裁選前倒しとか内閣改造をやるべきとか、永田町の自民党はかまびすしい。しかし、鳩山総務相の首を切り、疑惑だらけの日本郵政の西川義文社長を続投させる方向を選択したことで、国民の麻生政権に対する不信感は極限に達したということではないか。小泉元総理をバックにした中川秀直元幹事長や菅義偉選挙対策本部副部長、そして一部財界人らの強い意向に麻生総理が屈して、盟友・鳩山総務相のクビを切ったという図式である。こういう連中には国民の間に蔓延している飽きれ果てた空気が読めていないのだ。永田町政局で頭が目一杯で、今国民が何を期待しているかということは吹っ飛んでいるのだろう。自己保身と権益しか頭にない霞ヶ関官僚と同じで、いつしか反国民的な思考に陥っていることすら気がつかないのではないか。
 麻生政権がこうした末期症状を呈している中で、危機感を一番感じているのは菅義偉ではないかと思う。菅は働きながら法政大学に学び、その後政治家秘書になったたたき上げ政治家。自分の出自もあってか、政治家の世襲制に強く反対し、次の総選挙から世襲規制案を導入したいとブチあげたが、世襲議員が三分の一を占める自民党内から総スカン。いつの間にかその案は吹っ飛んでしまったが、その腹いせかどうか不明だが、菅は鳩山総務相下しに動いた。その菅の強みは側近のメディアを使って、マスコミ操作を巧妙に仕掛けるコウモリ・タイプだという点だ。
 西松建設の国沢前社長の初公判が開かれたことで、検察側はここぞとばかり小沢一郎秘書の大久保起訴の一件をもち出して「東北のゼネコンでは天の声があった」などというリーク情報をわざわざマスコミに流していた。いっておくが、大久保秘書の初公判ではないのだ。検察の政治的なヤリクチに対しても、司法記者クラブ所属のメディアの無批判的な検察御用ぶりは相変わらずだ。そして、この「天の声」に飛びついたのが菅義偉だった。「説明責任を果たせ」「必要なら国会に呼んで事情を聞きたい」と語った。せっかく苦労して政治家になったものの、いまだ道半ばの菅にとって、政権に執着する思いは事のほか強いのだろう。しかし、もう国民は麻生自民党・公明党政権にあきれ果ててして見切っているのではないのか。代表を下りた小沢をそこまで執拗に批判するなら、検察がいつの間にか不起訴処分にしていた二階経済産業大臣はどうなんだ。検察審査会は「不起訴は相当ではない」と再捜査の結論を出した。当然だろう。二階も国会に一緒に呼んだらどうか。さすがの寝業師・菅も手のうちがなくなっているという証明だろう。
 ま、そんなあげあしとりの政局争いよりも、政治とカネに関しては西松建設事件を教訓にして各政党はマニフェストで企業団体献金廃止を宣言して総選挙で戦えばすむ話だ。しかし、民主党も高支持率に油断していると、国のすべての権力を統括する自民党はあらゆる手段で民主党潰しを仕掛けてくるはずだ。それ以外に麻生内閣の支持率が上がるまったく理由は考えられないからだ。これから大久保秘書の公判もあることだし、厚生労働省の女性局長逮捕で民主党ベテラン議員への波及もあるかもしれない。「西松建設事件は自民党には及ばない」発言の漆間内閣官房副長官もその後はすっかり音なしの構えだが、もと警察庁長菅であるという出自を忘れてはなるまい。油断大敵!!

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2009.06.19

■6月某日 ズーッと空梅雨だった沖縄に恵の大雨が降った。梅雨前線はもう東海、関東、北陸地域まで北上しているのに、このまま梅雨が終わったら沖縄はどうなるのか心配していたら、連日の雨。この集中豪雨のおかげで街も空気も綺麗になるし、自分の車まで綺麗になる(苦笑)。ダムの貯水率も6割台を確保したので、当面は水不足の心配もない。しかし、集中豪雨で地盤の弱いところは崖崩れが起きており、危険だという。人間、自然の猛威には勝てないネ。
 話は唐突だが、足利事件の冤罪被害者・菅家さんと栃木県警石川本部長の対面、謝罪シーンに笑ったのは筆者だけか。本部長も相当謝罪の練習したのだろうが、どうにも芝居がかった喋り方が気になった。警察担当の記者たちはそう思わなかったのか。セリフを棒読みという感じだったが、この本部長はもともと役者志望じゃなかったのか(笑)。菅家さんは冤罪で17年半も獄中生活を送っただけのことはある。やはり実にいい人なのだろう。石川本部長の芝居じみた謝罪で警察を許す気になったのだから、もともと他人にも寛容で騙されやすい善人なのかもしれない。いつも菅家さんに付き添っている渡辺弁護士のスキャンダルが『週刊新潮』に掲載されたばかりなので、警察とことを荒立てるのはまずいという弁護団としての判断もあったのかもしれないが。渡辺弁護士が懲戒免職の申してたてを受けている問題弁護士とのスクープはいかにも『週刊新潮』らしいイチャモン的な記事だったが、正義派の弁護士の化けの皮がはげたということになるのか。
 ま、それにしても、菅家さんは、冤罪を防ぐために、警察・検察の取調べの全面可視化を断固主張すべしである。本人はその最大の被害者なのだから、先頭にたって主張すべき権利も十分にある。明治以来、基本的に変わらないお上意識に貫かれた取り調べをビデオに撮って公開するのは都合が悪いという検察・警察の言い分は、拷問、暴力、洗脳、なだめすかしによる自白の実態を覆い隠すことなのだから、これじゃ冤罪はいつまでもなくならない。検察・警察側の言い分が人権尊重で国民目線なのか、一目瞭然ではないか。悪評サクサクとはいえ裁判員制度導入の今こそ、取調べの可視化導入の絶好のチャンスではないか。
 民主党・鳩山代表と自民党・麻生総理の党首討論も、勝負はどうみても鳩山由紀夫氏の方に説得力があった。麻生総理はもはや何をいってもやっても霞ヶ関の根本的改革など絶対に出来ないことは明白だ。この取調べの可視化だって政治主導で簡単にできるはずなのに、ヤル気なし。麻生総理はパフォ-マンス好きなんだから、菅家さんを官邸に呼んで、「取調べの可視化を早急に実現します」と握手しながらやれば、支持率も少しはあがるだろうに。自信があるなら解散総選挙して国民の信を問えばいいのに、それもないからひたすら任期いっぱい総理のイスにしがみつく魂胆なのだろう。しかし、この権力亡者の表情も最近は何だか不自然である。まさか、安倍、福田に次ぐ政権交代投げ出しの予兆ではないだろうね。
 永田町と霞ヶ関をウォッチしているとストレスがたまるので、梅雨の合間の好天を利用してゴルフに行った。スコアは39・44で83という自己ベスト。といっても、空港から一番近い5000ヤード弱(パー70)のシーサイドゴルフだから参考程度のスコアにしても気分は悪くない。その勢いで二日目は那覇カントリーゴルフでの沖縄銀行N支店コンペ。天気予報は雨だったが、雨量もなく前半は48,後半は乱れて58の106だったが、運良く準優勝。健康のためのゴルフだが、成績がいいとストレス解消にもなり、より楽しい。

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2009.06.16

■某月某日 ようやく梅雨らしくなった沖縄に、東京から珍しい来客があった。沖縄で毎月一回やっている「もあい」に神戸からわざわざ参加しているコンテナ会社のK社長が、東京から招待した来客である。その人の名は高橋康夫さん、元NHKのプロデューサーである。女優・三田佳子のダンナといえば、わかりやすいか。次男が覚せい剤で三回も逮捕されたため、この夫妻の教育が「甘やかし」「放任主義」「お小遣いあげすぎ」などというメディアバッシングを受けたことでも有名になった人物だ。女優とプロデューサーといえば、オフィスラブみたいなものだが、この二人が結婚した当時は理想的なカップルに見えた。しかし、次男に関する教育の失敗で、メディアや世間からのバッシングを受ける破目になった。独身の筆者などは自分のことだけに責任を持ち、自由を謳歌する代わりに孤独を引き受けて生きて行けばいいが、家族がいればそうもいかないだろう事は良く分かる。まさに人生いろいろである。しかも、一般市民ならいちいちメディアで取り上げられることもないだろうが、有名人夫妻の場合はそうはいかない。いわゆる「有名税」ということになる。
 高橋氏とは昔、新宿ゴールデン街の「まえだ」であったことはあるが、名刺を交換してキチンと喋ったのは今回の沖縄がはじめて。不覚にも知らなかったのだが、「琉球の風」を手がけたのも高橋さんだという。01年の連続テレビ小説「ちゅらさん」で沖縄ブームに火がつくはるか以前に、琉球を舞台にした歴史ドラマである。その当時は、沖縄の人たちからも批判や文句が来たという。パイオニアは得てしてそういう形の受難を受けるというのが通り相場だが、「琉球の風」もそうだったというのは意外だった。しかし、そういうパイオニアがいてこそ「ちゅらさん」ブームもあったわけだし、今年の薩摩の琉球侵攻400年のシンポジウムや講演も沖縄や奄美などの各地で何回も開かれるようなオープンな時代になったともいえるのではないか。
 高橋氏はNHKを辞めた後、現在は「レシピ」と言う事務所を構えて、テレビや映画の企画や制作を手がけているという。今回の沖縄訪問で二日連続飲む機会があり、あれこれ話す機会を持てた。ドラマを手がけてきたプロデューサーにしてはマジメな人柄という印象だった。今回の沖縄訪問も映画の企画も絡んでいたようだが、70歳になったら家族ともども沖縄に移住したらどうかとマジメに薦めておく。中尾彬・池波志乃夫妻、宮本亜門などの芸能人もいることだし、のんびり生活するにはいいところですよ!
 それはともかくとして、あの麻生総理は大丈夫か!鳩山邦夫総務大臣をクビにして後任は佐藤勉国家公安委員長の兼任とした。盟友を切って、西川義文社長の続投を支持したことで支持率は大きく下がった。20%を切ったら政権の危機である。しかも、この佐藤新大臣は日本郵政の社長は西川義文続投だと以前から主張していた人物。西川社長に対しては国民も厳しい目を向けており、オリックス不動産との癒着など数々の疑惑が解明されないままに正式に続投が決まれば、さらに支持率は低下するだろう。いや、これ以上は下がりようがないか(苦笑)。 
 千葉市長選でも民主推薦の31歳の市長が誕生した。厚生労働省のやり手・女性局長も大阪地検特捜部に逮捕された。国民の反応が読めない麻生内閣と「国民は関係ない」と舐めきっている霞ヶ関はもはや救い難い。しかし、この女性局長の異例の逮捕劇には民主党ベテラン議員とすでに逮捕されている「凛の会」の倉沢邦夫との関係を洗うという、民主党幹部潰しを狙った政治的臭いもする。だとすれば、また漆間官房副長官あたりが一枚噛んでいる国策捜査の可能性もある。それとも、このベテラン議員とは不倶戴天の敵である公明党の逆襲・陰謀か。選挙のために下がった支持率を回復するために、権力を行使した奥の手作戦だとすれば何とも恐い話ではないか。

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2009.06.13

■6月某日 日本郵政の西川義文社長の続投に待ったをかけてきた鳩山総務相が辞任と言う名の解雇になった。麻生総理誕生の最大の立役者で盟友といわれてきた鳩山総務相をあっさりと切り捨てたのである。西川郵政社長が、宮内・オリックスと癒着して「かんぽの宿」などを一括して不当に安く払い下げした事は、国民の財産を失う行為になり、西川氏は責任を取って辞めるべきだし、所轄の総務大臣としては断固認めるわけにはいかないというのが鳩山氏の言い分だった。あれこれ問題発言の多い鳩山氏だが、この件に関してだけは国民目線の真っ当な主張だった。
 ところが、この問題に対して曖昧な態度に終始してきた麻生総理は、自民党分裂の危機感を感じたのか、急遽鳩山解任の途を選択したのだ。西川社長続投派は小泉・竹中の郵政民営化を推進してきた中川元幹事長らの自民党議員と一部の財界人だった。この泥仕合の背景には、日本郵政をどういう方向で民営化していくべきかとい問題もあるが、なぜ疑惑の西川社長が続投しなければならないのかという説明はいっさいない。この麻生判断は、国民の感覚とはまったく逆である。マスコミ各社の週明けの世論調査においては、麻生支持率のさらなる低下が確実だろう。指導力のない麻生総理の無能力さが決定的に表れた人事問題だった。
 先の足利事件で冤罪犯人とされた被告・菅谷さんが17年半ぶりに刑務所から釈放された。DNA再鑑定により犯人とは別人と言うことが判明したためだ。さすがに世論の流れを見て、最高検、警察庁、栃木県警が謝罪の意を見せた。しかし、謝罪ですめば警察は要らない(苦笑)。これだけの長期拘留になった理由の一つは、被告人が栃木県警の捜査によって自白を強制されたことを見逃せない。ならば、問題だらけではあるにせよ、裁判員制度のスタートにあわせて取調状態の全面可視化が絶対必要不可欠ではないのか。それが、真に謝罪する途であり、再発防止につながるにもかかわらず、警察も検察も、「捜査・取調べにさしさわりがある」として全面可視化には拒否の姿勢を打ち出している。捜査においてもっとも大事な事は、官僚捜査のご都合主義のためではなく、冤罪を絶滅し犯人か否かの真実を究明するシステムが確率されることである。それが国民の公僕たる警察、検察、裁判官の第一義的使命ではないのか。「正義」を振り回してクビになった元法相の鳩山邦夫もそう思うはずだ。何事も官僚任せの自民党に、もうこれ以上反国民的政策の押し付けは一切無用である。


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2009.06.11

■6月某日 西松建設からの小沢代表への献金事件で、民主党の有識者会議が報告書を発表した。検察捜査への批判と同時にメディア批判も展開されたまっとうな内容だが、「背景に記者クラブに象徴される当局と報道機関との不透明な関係がある」という共同通信の配信記事をカットしている地元紙もあった。沖縄タイムスである。記者クラブ批判が気にくわなかったのだろうか。あれだけの検察リークによる小沢バッシングを展開したにもかかわらず、飯尾潤(政策研究大学院大学教授)らによる第三者委員会の報告書の扱いは実に小さいものだった。記者クラブ頼みのマスメディアが自民党、検察、霞ヶ関と癒着しているという証明だろう。本来ならば、報告書の全文を掲載してもよさそうなものである。それが検察の暴走や国策捜査に対する批判にもなるはずだ。
 しかしながら、マスメディアを総動員した小沢バッシングにもかかわらず、民主党及び鳩山由紀夫代表の支持率があがっているのは何とも皮肉である。選挙担当に就任した小沢氏、幹事長に就任した岡田氏ともども、それぞれの役割を精力的にこなしており、「もはや政権交代しないと日本の政治は立ち行かない」というのが、自民・公明党支持者以外の国民の総意になりつつあるということだろう。その事は、直近のNHK世論調査にも明確に出ていた。麻生総理の支持率はさらに低下。あの体制寄りの報道に加えて、世論調査の結果も保守的な傾向を示すNHKですら、だ。
 おそらく、その理由のひとつは日本郵政の西川義文の社長続投をめぐる人事の混乱である。郵政民営化後、日本郵政が「かんぽの宿」などのオリックス売却をめぐり露骨な癒着関係をやってきた西川氏に対し鳩山邦夫総務大臣がブチ切れて、続投を認めないと繰り返しているためだ。西川社長続投を推すグループは、郵政民営化を推進してきた、小泉・竹中グループと財界人の一部である。しかし、死刑もバタバタ執行するような思慮の浅い直情径行型の鳩山大臣だが、この件に限っていえば、民意は明らかに鳩山大臣支持だといえる。問題は、麻生総理が側近中の側近であるはずの鳩山大臣と満足な話し合いもせず、リーダーシップをまったく発揮できないことだ。
 一体、何を考えているのかと言う声はもはや自民党、公明党内からも噴出している。この程度の案件を的確かつスピーディに判断できない麻生は、ホントのバカかもしれない。聞きかじりで厚生労働省分割論をぶち上げたと思ったら、即撤回するという醜態をさらしたのもつい先日のこと。バカじゃなくて心身症寸前なのかもしれない。麻生を見ていると、どうしても、安倍晋三、福田康夫という前の総理二人が政権を投げ出し「辞めた!」と言う辛抱強さも知力もない世襲お坊ちゃんぶりがオーバーラップする。自民党は世襲議員の出馬制限を検討しながら、世襲容認を結論づけた。自民党は世襲議員が3割を占めるといわれているが、地盤、看板,かばんをそっくり引き継いで議員になった連中は、政策に関しては必然的に霞ヶ関官僚に新人議員の時からオンブに抱っこ。官僚が教育係といってもいい。手練手管の官僚にとっても若手の世襲議員を手玉にとるのは朝飯前のシステムなのだ。
 日本の霞ヶ関依存型の政治を変えるには政権交代と霞ヶ関の革命的改革以外にない。民意を無視し、自分自身のために任期いっぱい政権にしがみつくことじたいが目的になっている麻生という人物は、安倍、福田よりも性格もタチの悪い、戦後の政治家としては最悪のタイプではないのか。口をゆがめての喋り方、あの虚勢じみたダミ声にも原因はあるのだろうが。

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