2012.05.16

■5月某日 沖縄は復帰40年でフィバーともいえる報道やイベントが連日のように行われた。特に復帰40周年の5月15日には、東京からも大手メディアが大挙して押しかけてきた。40年復帰記念式典には野田総理以下の政府要人が自衛隊機チャーター機で参加した。しかし、沖縄は復帰して40年、米軍基地はほとんど微動だにしていない。72年の「本土復帰」以降も、沖縄から海兵隊が(米国本土に兵隊が送られ訓練を経た後、戦地の送られる場合もある)ベトナム、イラクやアフガンにも飛び立った。沖縄の平和・反戦運動の裏側では、米国による殺戮の軍隊の拠点だったという事実も忘れてはなるまい。72年の「本土復帰」は、基地のない平和な島という県民の悲願とは程遠い「核抜き本土並み」という虚構のイベントだったのだ。返還に関する密約を取り交わし、日本国民や沖縄県民を騙す背信行為だったのだ。核、生物細菌兵器、枯葉剤などが復帰した沖縄に持ち込まれた疑惑は公然とささやかれてきたのに、いまだに国家機密として公表されていない。その事実を疑う材料には事欠かないにもかかわらず、だ。日本には米国並みの国家機密の公開を義務付ける法律も官僚の抵抗で成立していない。とんでもない民主主義国家の内実なのだ。
5・15で、復帰式典に来賓として招待された鳩山由紀夫元総理に式典前に時間を取ってもらい、沖縄の有識者懇談会ともいうべき、内輪の懇談会を開いた。喜納昌吉元参議院議員が鳩山氏に声をかけ、その人選と司会・進行は筆者が務めた。沖縄の新聞社幹部、大学教授、文化人、企業人ら20名程度で、鳩山氏が普天間基地の県外・国外移設を掲げたにも関わらず、その後挫折したいきさつ、普天間問題や民主党の現状を本人から直接聞こうという試みである。建前上はオフレコなので詳しくは書かないが(苦笑)、鳩山氏自身が「自分は政治家に向かない」と語るように、実直な人柄だった。なぜ、最初から県内移設で突っ走った北沢俊美氏を防衛大臣に起用したのか。米軍基地抑止論を言い始めたのは岡本行夫氏の影響ではないか。東アジア共同体を掲げたことで、米国から圧力を直に受けたことはないのか、などの真意を聞いた。鳩山氏は今でも普天間基地の県外移設は正しかったが、私の力が及ばなかったということを率直に詫びていた。
鳩山氏に対する大手メディアの論調は一様に批判的だが、少なくとも普天間基地の県外・国外移設を堂々と主張した総理は初めてである。今や、仲井真知事を含めて沖縄県民の8割が県外移設を主張しているが、その先鞭をつけたのは鳩山氏なのだ。鳩山氏はイラン訪問でもバッシングされたが、鳩山氏は民主党外交担当最高顧問という肩書で、米国が敵視するイランとの融和で動いただけのことである。日本はイランとは石油で大きな取引関係があるだけに、米国の道ずれでイランとの関係を断つよりもはるかに国益にかなうのではないのか。米国の意向を汲む政治家、官僚、メディアこそが鳩山叩きの元凶なのだ。
その日の夜は、インターネットTV「ニコニコ生動画」が沖縄にやってきて、ラジオ沖縄のスタジオから全国に放送された。復帰40年で、現地から沖縄問題を語ろうという画期的な試みだ。司会は角谷浩一氏(政治ジャーナリスト)で、ゲストは吉元政矩氏(大田県政時の副知事)、金平茂紀氏(TVキャスター)と筆者の三人。復帰40年を自分の目で見ようと沖縄にやって来ていた金平氏は、筆者が口説いて急遽実現した。当日の県と国が開催したコンベンションセンターの式典の模様を批判的に取り上げつつ、基地問題を語る。「ニコ生」にしては硬派すぎたかも知れないが。式典でもっとも印象的だったのは上原康助元衆議院議員が来賓の野田総理やルース駐日大使を名指しで、沖縄の基地の現状を手厳しく訴えたこと。美辞麗句の式典が一挙に暗転したが、地元紙は別にしてTVメディアや全国紙の式典報道では上原発言はいずれも取り上げていなかった。翌日の新聞報道で驚いたのは式典に参加した野中広務元官房長官が式典で鏡割りに指名されて壇上に立った鳩山氏に対し、「沖縄県民に泥を塗ったような人が壇上に上がっていることは、腹わたが煮えくり返る思いだ」とコメントしていたことだ。自分が壇上に呼ばれなかったせいかもしれないが、沖縄をさんざんかき回した張本人に言われたくはない、と当方も代理でコメントしておこう。

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2012.05.12

■5月某日 沖縄は復帰40年を前にメディア報道や各種イベントが活発に行われている。5・15平和行進も始まった。5月15日の沖縄コンベンションセンターで行われる復帰式典も例年にない力をこめたイベントになりそうだという。沖縄の普天間基地に対して思考停止の発言しかしていない野田総理以下の政府来賓も政府専用機でやってきて、式典のみ参加して帰京する予定だという。一方、沖縄側では、大田昌秀元知事は不参加を明言しており、糸数慶子参議院議員も不参加の方向で検討中だという。これは「本土復帰」が、必ずしも沖縄県民にとっては手放しで喜べない40年の歴史だったことを物語っているという事だろう。
 復帰40年経っても、いまだに在日米軍基地の74%は沖縄に集中しており、世界一危険な普天間基地は、今後8年間にわたり改修工事に踏み切る計画が打ち出されている。ということは、普天間の代替施設として辺野古沖に新基地を建設しない限り、海兵隊は普天間基地に居座るという心算なのだろう。しかし、辺野古新基地建設は県民の8割が反対しており、実現の目途はまったくついていない。仲井真県知事すらも辺野古は不可能とまで言い切っている。となれば、普天間基地の固定化になりかねない。しかも、普天間には欠陥機との見方が消えないオスプレイが配備される予定だ。ラムズフェルト国防長官が、普天間視察の折、世界一危険な市街地にある米軍基地と認定した普天間基地に、欠陥機が配備される。沖縄県の民意を無視した野田政権のヤリクチが認められるわけがない。米国議会でも辺野古移設に懐疑的な声が出ており、日米両政府が切り札として使ってきた「抑止力」に関しても疑問の声が米国の議員や学者からも出ているというのに、である。
  一応触れておきたいのが、小沢一郎氏が検察審査会が指定した弁護士による裁判で無罪判決を勝ち取った件だ。この裁判により、党員資格を停止されていた小沢氏も復権することが決まった。大手メディアや自民党はこの小沢復権にあれこれイチャモンをつけているが、検察による不起訴処分や、検察審査会による裁判でも無罪を勝ち取ったのだから、ほめたたえてしかるべきである。検察が証拠を偽造してまで、検察審査会を起訴に誘導した疑惑も持たれている。そうした中で、検察審査会による検察官役の弁護士3人は、判決を不服として控訴に踏み切った。新証拠が出てくる可能性は限りなくゼロだというのに、裁判所の判決文の解釈をめぐって争うつもりのようだ。それでも、裁判所が控訴棄却を判断するまでに一年近い日数を要するはずだ。これで、小沢氏が秋の民主党代表選に自ら出馬する可能性は大きき制約されるだろう。検察の暴走を防ぐためのチェックシステムだったはずの検察審査会が一人の政治家の政治生命をいとも簡単に抹殺することが出来るシステムというのも不可解である。早急に再検討すべきである。検察のリークとメディアの大キャンペーンによって巨悪のイメージをつくられた小沢氏だが、容疑は政治資金規正法違反である。4億円が騒がれたが、これは、起訴の対象ではないのだ。政治資金規正法違反はほとんどの政治家に心当たりがあるはずで、これまでは事後修正で事足りるという形式犯レベルの微罪である、という事の本質を認識しておくべきである。
  それはともかく、本日も沖縄大学で「日本復帰40年を問う」というシンポジウムが開かれる。パネリストは上原康助,古賢実吉、白保台一、仲本安一、西田健次郎、吉元政矩といった、沖縄の政治家や県議などを務めたベテランたちだ。その後、「復帰40年 いま沖縄戦をふりかえる」という「朗読シアター」に参加する予定だ。こちらはNHK沖縄のアナウンサーやキロロの玉城千春らが出演する。東京に住んでいたら、復帰40年をここまで深く意識させられることはなかったのかもしれない。あ、忘れるところだった。復帰40年の5月15日、ニコニコ生動画の沖縄からの発信は、夜9時が8時に変更になり、前倒しになりました。司会は角谷浩一氏、ゲストは吉元政矩元副知事と筆者です。

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2012.05.08

■5月某日 連休初日に梅雨入り宣言した沖縄ではなぜか連休の間は晴れの日が続いた。雨はほとんど降らず、どこが梅雨入りだと言いたくなるような天候に観光客は喜んだに違いない。連休を沖縄で過ごそうと計画していた観光客にしてみれば、連休初日にいきなり梅雨入り宣言されても、キャンセルもきかないし、半分諦め気分だったかもしれない。しかし、結果的には好天に恵まれてラッキーだったのではないか。ま、沖縄の天気は南国の亜熱帯の島ということもあって、予報通りということが少ないので、県民にすれば驚くべきことではないかもしれないが。
 沖縄の好天の中で、茨城県つくば市を中心に竜巻・突風による大被害もあった。死者は中学の男児一人だったが、重軽傷者50数人に及んだ。屋根が吹き飛んだり、電信柱が倒れたり、竜巻被害としてはかなり大規模なものだった。竜巻の幅は500メートル、15キロに及んだという。つくば市だけではなく、栃木県の真岡市など複数の場所でも竜巻が発生したという。積乱雲が竜巻を起こす気象条件だとされているが、これは全国どこでも起きる自然現象だ。実際、沖縄でも確認されている。つくば市での被害者の中には、東日本大震災とのダブル被災者もいたという。自然現象に翻弄される人間の悲劇は「神代の昔」から不可避の現象だろうが、行政のサポートは不可欠だろう。中川防災大臣は竜巻に対する善後策を打ち出したが、何事も後手後手に回る日本の行政には根本的な欠陥があるのではないか。いくら自然現象とはいえ、竜巻の科学的な解明で事前の予報の方法論を確立し、自衛隊出動などによる災害の事後対策なども不可欠ではないのか。
 今回の竜巻で日本の原発が直撃されたら、いったいどうなるのかという不安も感じた。地震列島の日本の原発は大地震や大津波だけではなく、集中豪雨や竜巻などの対策も必要不可欠ではないのか。原発がいくら頑丈にできていても、想定外の事態も考慮すべきだ。米国べったりゆえのテロ攻撃や航空機の墜落などもあり得ないことではない。野田政権は大飯原発の再稼働を国策としての原発推進の立場から必死のようだが、万が一の原発事故が起きれば、福井県だけでなく、近隣の京都府や滋賀県まで被災する。免震棟の設置や放射性物質の大気汚染を防ぐためのベントのフィルター完備も3年後に予定というアバウトな方針だけで原発再稼働を焦っているのは、財界や経済界の意向を汲んでの事だろうが、人命を無視した経済最優先の姿勢は今回の福島第一原発事故で大きな反省が求められているのではないか。原子力規制庁も先送りされ、本来は福島原発事故の「戦犯」たちがGO!を出す日本の行政システムは不可解そのものであり、国民の理解が得られるはずがない。そんなことは子供でも分かる常識ではないのか。
 訪米した野田総理の自画自賛に対し、米国メディアの評判も最低だったようだ。日本の主体性は一切発揮できず、親米を錦の御旗にしても、本性は見透かされているのだ。衆議院で「税と社会保障の一体改革」も審議入りしたが、消費税増税に政治生命を賭ける野田総理の思い込みは日本の将来を危うくするのではないか。普天間基地問題やTPPしかりである。筋論としては明白な公約違犯であり、仙谷由人政調会長代理に牛耳られた野田政権は、一日も早く解散総選挙で民意を問うべきである。とはいっても、民主党から自民党まで見渡しても、信頼できる政治家は見当たらない。
 批判は承知の上で地元紙の琉球新報の連載にも書いたが、検察審査会の指定弁護士による裁判で無罪になり、党員資格停止が解除になった小沢一郎復権への期待である。民主党の政権交代の原点に立ち返るには、トロイカ体制最後のエースである小沢氏の剛腕にしか期待できないのではないか。それでダメなら「官僚内閣制」の役人天国・日本は終わりではないのか。小沢復権を快く思わない勢力は、「日本の裁判は三審制」などと、検察審査会の役回りを誤解したお角違いの発言で小沢復権にクレームをつけた前原政調会長らの親米かつ霞ヶ関や財界の意向にそった第二自民党を指向する野田政権の面々である。それを後押しする既得権益守旧派の大手メディアも国民目線を忘却している。悲劇の国・ニッポンというしかない。

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2012.05.04

■5月某日 連休の沖縄は梅雨入りしたにも関わらず、けっこう晴れ間がのぞく、いい気候だ。気候的には問題ない沖縄だが、復帰40年経っても沖縄の米軍基地の存在は基本的に何も変わっていない。最近になって、嘉手納以南の米軍施設の返還に関して、辺野古移設とのリンク論を外した。額面通り受け取れば、辺野古新基地建設が進まなくても、不要な米軍施設は順次返還していくと理解できる。しかし、先の共同文書では、返還は5基地を13段階に分けて「すみやかに返還」「県内で機能移設後に返還」「海兵隊移転後に返還」と3段階に区分されている。最初の「すみやかに返還」以外は、厳しい条件付きで、時期も明示されていない。沖縄県の与世田副知事は、説明に訪れた真部朗沖縄防衛局長に対して、「細切れ返還で、土地開発への影響が懸念される」として一体化した返還計画を求めた。当然である.。
 それにしても、更迭寸前までいった真部朗沖縄防衛局長が、県庁を訪ねて米国側のメッセージを伝えに来るとはどういう事か。この真部氏に対する処分は軽微な訓戒処分で終了!となった。それも、小沢一郎判決当日の発表である。メディアの大々的な報道が小沢裁判に集中することを予測して、なるべくこっそりと済ませようとの姑息な手口が透けて見える。真部局長は、今年2月の宜野湾市長選の直前に、沖縄防衛局に勤める宜野湾市に住む職員や親せき80人をリストアップし、そのうちの66人を局舎内に集め、「講和」なるもので市長選への投票を呼び掛けた。言い方を変えれば、これは真部局長のパワハラみたいなものだ。真部氏の部下や親せきが、無下に断るわけにはいかないことを承知しての確信犯だ。真部局長は、特定の候補への依頼はしていないと弁解したが、宜野湾市長選には元宜野湾市長で先の県知事選に出馬して敗れた普天間基地撤去派の伊波洋一氏。相手候補は自民・公明が推す、普天間基地問題では柔軟な姿勢を見せて当選した佐喜真淳氏だった。真部局長が伊波氏を推す道理がない以上、大甘の処分という他はない。それでも個人情報保護法に関する配慮が足りなかったとして、防衛省内に通達だけは出した。本来ならば、法令違反や職場内での政治活動に当たる。真部氏を処分する立場の田中直紀防衛大臣は参議院で問責決議を受けている立場だから、何ともしまらない話だ。
 下が下なら上も上といえるのが、野田総理のワシントン詣でだ。日米双方ともに国内問題を抱えているだけに、日米共同声明は空疎な内容なき声明に終わった。カンジンの普天間基地問題やTPPにも触れずじまい。野田総理は、「米国との関係は揺るぎなきものになった」と、自画自賛して胸を張ったが、どこを見ても、誰が見ても、海兵隊のトモダチ作戦を持ち上げる対米従属の媚びへつらい外交でしかなかった。さすがの朝日新聞も「野田総理はオバマ大統領に対し、随所で協調姿勢を際立たせた」と書かざるを得ないほど、親米一辺倒を誓っただけの茶番劇にすぎなかった。野田総理本人は、ワシントンで権威づけして,難局の国会で消費税増税を強行突破する腹づもりなのだろうが、社会保障との一体改革も自分たちの身を削る改革も吹き飛んで、増税じたいが自己目的化されたままでは廃案の可能性も十分だろう。国会での野党対策もなければ、増税反対派の小沢グループに対しても手の打ちようがないのだから、財務省に操られた野田総理の気合が空回りするのも当然だろう。
  もう一つの懸案である原発も5月5日の北海道泊原発の停止で、全国54基の原発はすべて停止する。東電などの電力会社や経済産業省、「原発村」の利権派たちは大慌てだろうが、今後何十年も放射能の危険と対峙せざるを得ない地元をはじめとした国民感覚からいえば、NO!に決まっている。経産省前では、テントが設営されてハンストを決行中だ。澤地久枝、瀬戸内寂聴、鎌田慧氏らの文化人も参加しているという。原発再稼働の最大の黒幕・仙谷由人政調会長代理は、かつての東大闘争の闘士として、この反原発運動の高まりをどう冷ややかに見ているのか。まさか、国民は集団自殺せよ、と嘯いているわけではあるまいだろうが。

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2012.04.30

■4月某日 沖縄が梅雨入りしたと発表したのが4月28日、連休初日このことである。沖縄では昨年に続き平年より11日早い4月の梅雨入りだという。意外なことだが、沖縄は雨や曇りの多い亜熱帯の島である。晴天の日は、太陽が熱く感じるほど気温も上がるが、激しい雨が降る時などは熱帯の雨季を思わせる豪雨になる。以前、この欄で沖縄の梅雨入り宣言は意図的に連休を避けているのではないかと書いたことがある。連休時の沖縄は以前から天候の悪い日が多かったからだ。沖縄気象台が、観光客誘致のために意図的に梅雨入り宣言を遅らせているのではないかとの疑念を持ったためだ。自然現象なのだから、ホントの事を堂々と発表することで観光客が減少しても仕方あるまい。観光客に嘘をつくことで、沖縄の信用を無くすよりはいいことではないのか。嘘やデタラメが多い本土のやり方を真似ることはないと思う。
  それはともかく、連休初日は、那覇市新都心のメインプレイスで開かれた「RYUKYU IDOL」のデビューライブを覗く。琉球アイドルは、知り合いの「サミット プロ」の新田社長が立ち上げたご当地アイドルで、わかりやすく言えば「AKB48」の沖縄版だ。すでに地元のテレビCMやオリジナル曲もできており、音楽とダンス・ミュージックの島・沖縄にふさわしいグループの誕生に期待しておきたい。
 その日の夕方、ホテルロイヤルオリオンで開かれた「新党大地・真民主」の沖縄事務所開設記念パーティに出席する。東京から代表でもある鈴木宗男氏も来沖し、久々の対面だった。田中康夫氏が立ち上げた元「新党日本」の参議院議員の平山誠氏、幹事長でもある松木謙公議員も一緒だった。このパーティの招待状を送ってくれたのは、さくらパパこと横峯良郎参議院議員。横峯氏は筆者と同じ鹿児島出身で奥さんは沖縄出身。一時期、民主党沖縄県連に在籍していたこともあり、新宿や沖縄でも呑んだことのある旧知の関係。この横峯議員が沖縄支部長だ。小沢一郎絡みで起訴され一審で有罪判決を受けた石川知裕議員も含めた5人で新党大地・真民主として政党要件を満たした政党交付金受給資格のある政党だ。鈴木代表は「普天間基地の県外移設」を主張し、消費税増税やTPPも反対派。本人は有罪判決確定で5年間の公民権停止中なので、代わりに歌手の松山千春氏が次の衆議院議員に出馬の予定だ。パーティには玉城デニー、瑞慶覧長敏民主党衆議院議員の二人の顔もあった。少し遅れて国民新党・下地幹郎衆議院議員も参加。「お騒がせしています」と握手を求められ、つい応じてしまった(苦笑)。下地議員に対してはけっこう批判的な記事を書いているが、気にしていないところが太っ腹というか、図太い政治家という事か。
  このパーティの後、春と秋の年二回の恒例である「宮里昭也(元琉球新報会長)杯」ゴルフコンペの前夜祭パーティにも参加。今回で16回目だが、宮里元会長が初めて不参加。体調が悪いとのことだったが、奥さんや娘さんに聞いても詳しい説明は聞けなかった。体調が回復しなければ、この冠を付したコンペも次回からは打ち切りになるという。健康回復を祈りたい。会場には島尻安伊子参議院議員の顔もあったが、鈴木宗男氏も掛け持ちで遅れて参加し、沖縄への思いをアピールしていた。鈴木宗男氏と作家・佐藤優氏の対談集「北方領土『特命交渉』」(講談社)に「4・28 」というサンフランシスコ講和条約で沖縄が本土政府に切り捨てられた日付のサイン入り新刊をもらう。
 お知らせを二つ。5月5日(土)の子供の日、OCN(沖縄ケーブルネットワーク)、チャンネルで言えば、3月一杯で廃局になった朝日ニュースターの番組をよく放送していた3で、「沖縄時事対談 野里洋あじまぁトーク」にゲスト出演します。時間は昼の12時半より30分間です。野里氏は琉球新報記者から専務取締役を経て、フリーになった人で、「癒しの島・沖縄の真実」、「沖縄力の時代」(ソフトバンク新書)などの著作のあるジャーナリストです。主に、小沢一郎の無罪判決と今後の民主党政権について語る予定です。
 ついでに告知しておけば、5月15日の沖縄復帰40年を記念し、インターネットTV「ニコニコ生動画」が沖縄から全国に向けて放送されます。司会は政治ジャーナリストの角谷浩一氏で、ゲストは吉元政矩元沖縄県副知事と筆者です。放送はその日の夜9時からの生放送ですが、詳細は追って告知します。

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2012.04.26

■4月某日 待ちに待った小沢一郎公判で無罪判決が下った。権力の横暴を批判してきた小沢氏の正義が認められたことは、東京地検特捜部と10年裁判を闘った筆者としてもうれしい限りだ。恣意的な国策捜査を仕掛けた検察の完敗であり、検察審査会の不透明なやり方も今後は大いに問題になるだろう。検察というこの国の正義の砦は、いまや腐りきっているというのが、筆者の見立てだ。検察の大改革を主張してきた小沢氏の無罪判決で大慌てなのは、反小沢で固めた民主党野田執行部、霞が関官僚、自民党以下の野党、財界、大手メディア、米国政府だろう。小沢氏は検察審査会の控訴という形で、小沢氏の政治生命を今後も封じ込める作戦をとる可能性はあるが、輿石幹事長は小沢氏の党員資格停止処分を解除する意向を打ち出しているため、原発再稼働や消費税増税に躍起になっている野田政権の黒幕・仙谷由人政調会長代理が最高裁や法務省、検察に対して、裏で暗躍する可能性は残されている。既得権益にしがみつく大手メディアも「道義的責任は残る」などと、あれこれイチャモンをつけて反小沢キャンペーンを今後とも続けるだろうが、権力総体を相手に勝利した小沢氏の頑張りに期待しておきたい。ウワシン弁護団もやってもらった弘中惇一郎主任弁護士、喜田村洋一弁護士にもごホントに苦労様といっておきたい。
 小沢氏には政治家として、これから最後の務めを果たしてもらいたいものだ。鳩山元総理の理想が潰され、反小沢に寝返った菅直人総理も自爆した。民主党の政権交代を勝ち取った最大の功労者であるトロイカ体制で残った最後のエースでもある小沢氏には、政権交代の原点に立ち返る霞が関の革命的改革や政治主導、「国民の生活が第一」の公約を実践してもらいたい。もはや、自民党以上に霞ヶ関、財界、米国にすり寄る野田政権には何も期待できない。黒幕・仙谷由人に操られた、野田、前原,玄葉、岡田、枝野らの政治ゴッコはそろそろ終わりにして欲しい。民意完全無視の連中に日本の政治を任せたら、日本の政治は将来はおかしくなる。 例えば、仙谷政調会長代行が強引に進める大飯原発の再稼働問題。枝野の使い走りは牧野経産副大臣だった。徳之島に米軍の訓練場を誘致しようとしたバカ政治家だ。仙谷や枝野が直々に出ていって説得するのが筋だろう。滋賀県の嘉田知事も京都府の山田知事もまったく納得できない様子だった。当然のことだ。大阪市の橋下市長は問題も多い人物だが、大飯原発再稼働に関しては極めて真っ当だ。筆者の周辺にも橋下嫌いは多いが、こと原発再稼働に関しては橋下知事を断固支持したい。仮に維新の会が次の衆議院選で第三極を形成することがあっても、その時に不穏当な発言や政策が出てくれば全面批判すればいい。いま、日本の政治にとって緊急の課題は原発再稼働から再生エネルギーへの転換であり、消費税増税反対である。もう一つは米国が発表した普天間基地へのオスプレイ配備阻止である。欠陥機といわれたオスプレイはモロッコでも事故を起こしたばかり、事故原因も究明されないままに、世界一危険な市街地にある普天間基地でオスプレイを訓練に使うことなど言語道断である。それも、山口県岩国市に一時配備する予定を現地の反対で反古にし、普天間への早期配備を決めた。沖縄差別であり、沖縄を舐めているとしか言いようがない日米政府のヤリクチだ。原因も究明しないままに配備するやり方は、大飯原発の再稼働と同じではないか。
驚いたのは在日米軍再編の新たな共同発表が延期された時の野田政権の対応だ。米国上院議員の軍事委員長であるレビン軍事委員長らが、共同声明に待ったをかけたのは、環境問題や費用の問題がクリアーになっていないことがその理由だった。実に真っ当だ。ところが、日本政府は、予定通りの方針で行くと早々と明言。本来ならば、日本が米国政府にクレームをつけるのが筋だろう。29日の野田訪米のパフォーマンスが何よりも第一なのだ。オスプレイをどうするつもりだ!!やはりここは、メディアを含めて既得権益体制の総スカンを食うかも知れないが、日本の防衛は米国第七艦隊で十分という基本的姿勢をもっている小沢一郎の出番ではないか。筆者は自信をもってそう断言したい。

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2012.04.22

■4月某日 石原都知事がワシントンで、「尖閣諸島は東京都が買う」「尖閣は東京が守る」と宣言したことが波紋を呼んでいる。現在は、尖閣諸島の中の魚釣島、南小島、北小島の三島だけは地権者は民間人。それを国が年間2400万円の賃貸料を払い、管理している。そのため、尖閣諸島には、住民はいないし、日本人の立ち入りも禁止されている。1895年の明治政府が閣議決定で日本の領有権を主張した後に、民間の実業家がカツオ節工場を経営し、当時は200人の工場労働者が魚釣島に住んでいた。しかし、カツオ節工場が経営危機で閉鎖になり、1940年以降は無人島となった。その後、日本は太平洋戦争に突入し、敗戦後は米国が沖縄を支配下において統治した。中国や台湾が尖閣諸島の領有を主張したのは、1970年以降、南沙諸島から尖閣諸島海域において石油などの海底資源が発見されてからのことだ。
 米国は、尖閣の領有権に関しては中立の立場。日本政府は実効支配しても住民の立ち入りを禁止した。そのため、日本人のタカ派政治家だった西村眞悟議員や右翼団体・日本青年社、中国や台湾の市民活動家らが勝手に上陸するという事件もあった。どちらも領有権を主張しての行動であった。今回の主役となった石原慎太郎氏もかつて尖閣への上陸を試みたことがあり、失敗に終わった過去もある。そのため、今回の尖閣諸島の買収宣言は、石原氏の悲願でもあった。米国のワシントンでそれをぶち上げた際も、政治的側面を考慮したのは確かだろう。この宣言の後、石原都知事は、亀井静香、平沼赳夫らとの新党立ち上げを断念し、財界の支援で政治塾を立ち上げることを宣言した。松下政経塾や橋下大阪市長らの維新塾に触発された部分もあるだろうが、石原都知事としての存在感を示そうという行動の一つが尖閣買収と政治塾の立ち上げだろう。その意味においては石原都知事のパフォーマンスであるとの見方が出来なくもない。
 しかし、興味深いのは尖閣諸島の行政権は石垣市にあり、石原都知事は中山義隆市長に事前に相談していたことだ。中山市長は、前の革新市政だった大浜市長を破って当選した若手のタカ派。教科書採択問題で、石垣市、竹富町、与那国で分裂状態になった事態の陰の仕掛け人とも目されている人物だ。先の北朝鮮の「人工衛星」打ち上げで、自衛隊が沖縄本島の他、宮古島、石垣島にPAC3を配備した時も、石垣市は協力的で、自衛隊員が実弾入りの武器を基地外で携帯することを認めた唯一の自治体だ。衛星打ち上げは失敗に終わったものの、沖縄本島の那覇基地や知念分屯基地の他、多良間島や与那国島にも自衛隊員を駐在させ、イージス艦二隻が南西海上に待機するという防衛省の戦略シフトも既成事実化に成功した。自衛隊が、尖閣だけではなく、石垣島や与那国島への配備を狙っていることは「防衛白書」でもわかる公然の事実だ。石原都知事の「尖閣は東京が守る」という意味も、自衛隊を常駐させようとの狙いがあるのではないか。
 だが、この尖閣諸島はどう見積もっても最低で15億円程度の買収金額が必要であり、石原都知事が地権者との話し合いを進めていても、来年三月までは国との契約が残っている。更に、2億円を超える支出に関しては、都議会での議決を必要なのだ。石垣市議会では、中山市長の意向とは異なり、尖閣は国が買い取り、石垣市に引き渡せとの議決を行っており、沖縄県民の支持を得られる可能性は低い。沖縄県にすれば、尖閣問題の解決を曖昧なままにしながら、普天間基地の辺野古移設意を押し付ける外務省・防衛省に対する不信感が強い。石原発言が外務省の交渉能力のなさを批判したことは事実だが、尖閣諸島を東京都に併合するという案に賛成する県民はほとんどいないはずだ。尖閣諸島に自衛隊を常駐させても、憲法上、中国の漁船や監視船に武力攻撃できるわけでもないし、逆に中国側が武力攻撃するような事態になれば、被害を受けるのはまたしても沖縄である。東京都が普天間基地の移設先を引き受けてくれれば、考える余地があるかもしれないが(苦笑)。

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2012.04.17

■4月某日 このブログを書いていてもネタに困ることはほとんどない。しかし、最近はあまりにも批判すべき政治の動きが多すぎて逆にうんざり感を憶えてしまう。野田総理のメチャクチャな対応ぶりを見ていると、この政権は完全に末期症状に突入したというしかない。その最大の理由は、野田総理の立ち位置が米国、霞が関官僚、財界の意向通り、全てが予定調和の方向性に集約されているからだ。すべてが政権交代を支持した有権者に対する裏切りの連続で、わざと民意の逆張りをやっているのではないかと疑いたくなるほどだ。野田政権は既得権益死守集団に完全にコントロールされているとしか思えない。そうでないとすれば、野田総理には政治センスもリーダ―シップも全くない無能う政治家というしかない。
 維新の会を率いる橋下大阪市長が言う通り、「民主党政権は国民をバカにしている。民主党政権NO!である。日本の危機だから、政権を交代してもらう」というのは至極真っ当な感覚だろう。民主党と組むことはないし、対決するという打倒宣言も真っ当な感覚だ。橋下市長は危険な思想の持ち主ではあるが、こと福井県の大飯原発の再稼働に関しては、きわめてまともで冷静な判断を示している。「日本の原発は一瞬ゼロになる」という枝野経産大臣のブレまくりの本音を証明する発言も、原発停止で危機感を感じた仙谷政調会長代理の「原発停止は集団自殺に等しい」との墓穴を掘るような発言などは批判するのも馬鹿馬鹿しいほどの民意を無視した見当違いの感覚といわざるを得ない。この二人は、財界や官僚の意向に沿った発言をしているつもりだろうが、民意からは完全にずれていることにも気づいていないのだろうか。裸の王様というか、バカの王様コンビというしかない。そうでないとすれば,確信犯の謀略グループなのか。
 今回の大飯原発の再稼働の背景に、5月になれば現在稼働している唯一の泊原発が停止する。そうなれば、日本の原発54基がすべて停止することになる。それを避けるために、原発の安全基準を低下させ、防潮堤のかさ上げ、免震棟建設、ベントの際の放射能除去機能も先送りしたまま、再稼働するという神経が狂っているとしか思えない。だいたい、電力会社のいう夏場の電力不足の数字もそのまま信用できるのか。福島第一原発の大事故の直後、東電は菅前総理に計画節電を大々的に発表させたが、その後はなし崩しで撤回したではないか。情報隠しのプロともいうべき悪質な電力会社の言い分をそのまま信じる国民はどのくらいいるのか。メディアの歯切れの悪さも、電力会社や霞が関と癒着しているためだという現実をキチンと認識しておくべきだろう。いや、もう既にバレバレというべきか。
 いまだに、原発被害に苦しむ地元住民の意思など無視するお気楽な原発再稼働が如何に危険な行為であるか、明白ではないか。福島第一原発の教訓は一体どこへ行ったのか。枝野―仙谷コンビが、国民に対する安全義務よりも国策を最優先する姿勢に不自然さを感じないメディア報道もおかしすぎる。橋下市長ではないが、野田政権に任せていたら、この国は崩壊してしまうのではないか。沖縄の普天間基地の補修費を日本に長期負担させた上で、危険極まりないオズプレイを配備する計画に対して日本政府は何の外交交渉もできない。北朝鮮の「人工衛星と称するミサイル発射」という統一キャンペーンにもうんざりだが、発射から40分後に発表した危機管理能力のなさを露呈した政府の責任も一切問われない。前田国交大臣の公職選挙法違反事案に対しても、ケジメひとつつけない無責任体制が常識になるような国は病んでいるとしか言いようがない。書いている方もストレスがたまるくらい、うんざり感がある。嗚呼!と嘆息するしかない。


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2012.04.12

■4月某日 沖縄では北朝鮮の人工衛星打ち上げで大騒動である。本土からPAC3を沖縄本島二か所と宮古島、石垣島の4か所に配備。南西海上にはSM3を搭載したイージス艦二隻が配置され、自衛隊員950人も本土から派遣されてきた。今回の非常時を思わせる厳戒態勢は、自衛隊が悲願としてきた先島地区への常駐のための世論操作の意味合いが強い。軍事専門家も衛星と称するミサイルの破片が落下するような事態になっても、それをPAC3やSM3で撃ち落とすのは至難の技だという。要は、北朝鮮に対する対外的なプレッシャーをかけて発射を中止させようというのが狙いだろう。しかし、北朝鮮は金日成生誕100周年の記念国家プロジェクトであり、打ち上げは以前から決まっていたもの。まして、先の米朝会談の席上でも米国側に伝えており、今回は発射台に海外メディアを招聘し、公開している。ここまでやって、人工衛星ではなく、ミサイル発射だったら。国際的な非難を浴びるだけのことだし、北朝鮮の信用が失墜するだけの事である。
 今回の北朝鮮の人工衛星打ち上げに関しては、メディアも総ぐるみで支援体制を組んだ。自衛隊の広報もいつになくサービス精神旺盛だったという。そのため、多良間や与那国への自衛隊配備や、PAC3部隊の実弾入り武器の携行も何の問題もなく容認された。米軍が民間空港の宮古島を使用する方針も打ち出している。緊急情報ネットワークシステムも準備された。まさに有事の訓練と同じである。問題は、こうした有事になれば、防衛省も政府も国民に万が一の被害が及ばないようにという事を大義にしてやりたい放題になる。それをメディアも咎めないのだから、まさに戦前の体制翼賛体制そのものだ。その防衛のトップが軍事も沖縄もよく認識していない問責決議候補の田中防衛大臣だというのだから、あきれ返るしかない。
 こうしたメディア総ぐるみの戦争ごっこの陰で、野田政権が着々と進めているのが、大飯原発の再稼働の動きだ。30キロ圏内にあたる京都府や滋賀県が慎重な姿勢を見せても、ベトナムへの原発輸出を目論む野田政権としては、ここは何としても原発再稼働への道をこじ開けるしかないのだ。国民の関心を北朝鮮の「衛星と称するミサイル」発射に引き付け、その間に、自民党との大連立まで工作しかねない勢いだ。26日の小沢一郎の無罪判決が出る前に、という事だろう。野田内閣は直近の世論調査でも支持率が下がり、支持率アップの材料が見つからない状況の中では、民意と関係ない権謀術数を駆使するしかないというのが権力者たちの常套手段であり、習性でもある。民意が支持しなくても、官僚と財界、米国がサポートしてくれればOKなのだ。
話は変わるが、東京高円寺で沖縄居酒屋「抱瓶」や「きよ香」など5店舗を経営して成功を収めた高橋淳子(本名=清)さんがなくなった。東京の自宅マンションの風呂場で発見されたという。死亡推定日は4月7日。高円寺の抱瓶グループは長男の貫太郎君に任せて、高橋さんは3年前から那覇市久茂地で、沖縄居酒屋「抱瓶」那覇店を経営していた。最近は元照明マンの仕事をしていた光太郎君が母親の片腕となり、親子で店を切り盛りしていた。死因は細かく聞いていないが、享年73歳だった。高橋さんの苦労人生からサクセスまでの人生は「ただ、誠を尽くして浮世を渡る」(日本社)という一冊の本にまとめられている。
筆者は高円寺の「抱瓶」にも何回か顔を出したことはあるが、高橋さんが沖縄に来てから本格的な付き合いが始まった。筆者が新宿の「ロフトプラスワン」に出演した時には長男の貫太郎君ともどもよく見に来ていたというので、沖縄での初対面以来、意気投合しての付き合いが始まった。何回も呑む機会があったが、自分の人生に自信と誇りを持っていたためか、頑固なところもあった。石垣島出身の高橋さんの早すぎた突然の死に合掌しておきたい、通夜・告別式は東京で済ませて、沖縄では「送る会」が4月19日午後5時より沖縄抱瓶2階で開かれる予定になっている。

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2012.04.07

■4月某日 北朝鮮が今月12日から16日の間に金日成生誕100周年を記念して人工衛星を打ち上げる国家プロジェクトを宣言したことで、日本政府は過剰なまでの「衛星と称するミサイル」迎撃のための大々的な軍事配備を進めている。北朝鮮は衛星打ち上げに際し、米国をはじめ専門家の招聘を呼びかけている。先の米朝会談の席上でも、北朝鮮は米国に衛星打ち上げを通告したとされている。衛星のルートも石垣島上空を通過し、フィリピン東海上に落下することも明らかにしている。衛星を打ち上げるという北朝鮮の主張が正しければ、他国があれこれクレームをつける必要はない。宇宙は誰のものでもどこの国のもでもないし、衛星はどこの国でも打ち上げる権利がある。
 ところが、日本ではこの北朝鮮の衛星打ち上げを「衛星と称するミサイル」であると断定し、国を挙げての緊急非常体制を敷き、破壊命令も出した。特に衛星が通過する沖縄方面では、本島の那覇基地、知念分屯地基地、宮古島、石垣島にPAC3を配備し、南西海上にはSM3を備えたイージス艦を配備。与那国や多良間には自衛隊員も配置した。特にPAC3配備に関しては自衛隊員が実弾を装備した銃を携行する方針まで打ち出した。北朝鮮の衛星[ミサイル]技術は未熟であるので、どこに飛んで行くかもわからないというので、市ヶ谷の自衛隊本部にもPAC3を配備し、日本海にもイージス艦が配備されている。沖縄だけでも自衛隊員の本土からの派遣は950人に及ぶという。
 この件については本日発売の『琉球新報』の「沖縄幻視行」の連載で詳しく書いたのでこれ以上は書かないが、今回の緊急配備は防衛省と政府主導による、沖縄を中心とした南西海上における自衛隊の常駐化と非常時の訓練を兼ねた国策と断言していい。そのことを知ってか知らずか、日本の大手メディアも関連自治体も自衛隊の緊急配備に賛意を表明しているのだ。もし、北朝鮮の衛星が何事もなく打ち上げに成功したら、自衛隊が今回の仮想敵訓練における膨大な予算の無駄遣いも、結局は国民の負担である。
 この一点においても、消費税増税を閣議決定した野田政権の将来に負担を先送りしないという綺麗ごとにはうんざりである。連立を離脱した国民新党のクーデターと分裂劇にもうんざりだった。特に、大臣の椅子に執着した自見金融大臣にもうんざりだが、自己保身のために消費税増税を選択した下地幹郎幹事長にもがっかりだ。日本一所得の低い沖縄で消費税増税を実施したら、県民のブーイングは目に見えているのではないか。下地氏は普天間の移設先に関しても一貫して県内移設を提案している。県民に支持されて県民の為に働くべき政治家が県民の意思を平然と裏切る――それが政治家の本質なのか。
 野田総理が大飯原発の再稼働に露骨な色気を見せはじめている。当初は周辺も含めた自治体の同意を前提にしていた枝野経産大臣もその後軌道修正し、拙速な原発再稼働の本音を見せ始めた。3・11以前ならともかく、あれだけの被害を発生させた福島第一原発の事故の真相解明も廃炉への道筋も全く見えない中で、再稼働が支持されると思う神経がよく分からない。野田政権は3・11以前からベトナムなどへの原発輸出の方針を掲げており、財界や産業界の強い要請もあるのだろうが、財界の言いなりの政治の怖さは、松下政経塾出身者お坊ちゃんたちには理解不能なのかもしれない。
 野田政権が意欲を示す消費税増税、原発再稼働、TPP推進、辺野古新基地建設、すべて財界の主張そのものである。戦前の軍国主義の構造に似ていやしないか。まさに亡国内閣と断言してもいい。タチが悪いのは、その野田政権を裏で支援している日本の大手メディアである。いわゆる体制翼賛だ。この国は一体どうなってしまったのだろうか。

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